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インプラント治療・トップ
インプラントと副作用とリスク
インプラントは第三の歯とか言われて、大学でも教育するくらいスターンダードな治療になっていますが、リスクや副作用があることを知ることは重要です。
全身状態
1) チタンアレルギー
金属の中でもチタンは生体親和性の良い金属とされていますが、チタンは金属ですので、アレルギー反応のある方は、インプラントを入れることはできません。
2) 糖尿病
糖尿病の患者様は手術による傷が治るまでに時間を要したり、歯周病菌に感染しやすいことから、インプラント手術のリスクが高くなります。かかりつけの内科の先生と相談する必要があります。
3) ビスホスホネート製剤
骨粗しょう症の患者様は、骨密度が低いために、インプラントが定着しにくい傾向にあります。また、骨粗しょう症の治療薬の影響で、インプラント手術の傷口から細菌に感染しやすくなるだけでなく、骨を腐らせてしまうおそれもあります。服用した年数に応じて3ヵ月以上の服用の中止が必要になります。インプラント手術に限らず、抜歯をする場合も同じです。
4) その他
高血圧、心臓病、脳梗塞など病気の既往をお持ちの方はお薬手帳を拝見させて頂きます。かかりつけの先生と連絡を取らせて頂く事もございます。
口腔内
1) 歯周病
歯周病の原因は歯周病の細菌です。歯に付着したネバネバの物質が歯垢で、1mgの中には約10億個の細菌が住みついていると言われ、むし歯や歯周病をひき起こします。その中でも歯周病の原因となる細菌が多く存在していると言われています。この歯垢の中の細菌によって歯肉に炎症を起こしたり、やがては歯を支えている骨が溶かされる病気なので、結果的に歯を失う原因となります。インプラントでも同じことなるため、歯周病の治療を終えてからインプラント治療をする必要があります。喫煙は歯周病を進行させるため禁煙する必要があります。
2) インプラント周囲炎
インプラントは人工物ですから、自分の歯のようにむし歯になることはありません。しかし、歯磨きやメインテナンスを怠っていると、インプラント周囲炎になってしまいます。いわゆる、インプラントの歯周病です。症状が進むと、最悪、インプラントが抜け落ちてしまいます。せっかく、時間と費用をかけて入れたインプラント治療を長持ちさせるためには適切なケアが必要です。
3) ブラキシズム(歯ぎしり)
ブラキシズムは、歯・歯肉・歯槽骨(歯を支える骨)とその周辺の組織に、さまざまな影響や弊害を及ぼします。歯や周辺の骨などが受け止める咬む力は、強い人では70kgを超える、とても大きな力です。ブラキシズムは、その大きな力が持続的に加わるため、硬いものを食べるときのように一瞬だけ強い力がかかる場合よりも、ずっと大きな影響があります。1日に上下の歯が接触する時間は約15分とされているので、睡眠時間が8時間とすると32日使ったことと同じになります。歯が欠けたり、歯が折れたりする原因になり、インプラントにおいては被せているセラミックのクラウンや、クラウンを止めているネジの破折も起こります。最悪のケースではインプラント自体が破折した報告もあります。インプラント治療の前に咬合治療やナイトガードの装着が必要になります。
4) 歯槽骨の少ないケース
インプラントを埋入するためには適正な量の歯槽骨が必要です。短くても太いインプラントにすれば骨の接触面積を増やせるので問題ありませんが、インプラントの周りには最薄でも1mmの骨が必要になります。また表側や裏側の骨が欠損しているケースを水平方向に増やすことは可能です。しかし、水平的に骨が減っているケースをGBR法で垂直的に増やすのは3~5mmが限界とされています。3次元的に歯槽骨を観察するためにCT撮影をし、場合によってはCTのデータから3Dモデルを製作します。
5) 出血 腫れ 神経麻痺
インプラントの手術は外科手術のため出血や腫れは少なからず起こります。
大量の出血や顕著な腫れと神経麻痺は解剖知識とCTを撮影することにより、回避することができます。またCTのデータ(DICOM)と口腔内スキャナーデータ(STL,PLY)のデータをPC上で重ね合わせたコンピュータ・ガイデッド・サージェリーと言う方法もあります。
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