口臭治療
1 口臭測定器です。お口の息を調べ何に原因があるかが分かります。
2 測定結果を元に説明をします。
3 問題点を指摘して、指導あるいは治療をさせて頂きます。
朝起きた時や空腹時など唾液が減少した時に起きる生理的口臭とニンニクなどを食べた時の外因的口臭は一時的なもので治療の必要はありません。治療が必要な病的な口臭は2種類あり、糖尿病のような内臓疾患など口腔以外に原因がある場合と歯周病を筆頭に歯や舌の汚れなどの口腔内が原因の口臭があります。口腔内の原因の60%は、歯周病と報告されています。
口腔粘膜の脱落した上皮細胞(ケラチン)、唾液中の蛋白質、食べかすに含まれるシステインが口腔常在菌によって代謝され硫化水素(卵の腐敗臭)を生成します。歯周病による歯茎からの出血に含まれるメチオニンが口腔常在菌によって代謝されメチルメルカプタン(野菜腐敗臭、魚臓物臭)が生成されます。 ジメチルサルファイド(青海苔様磯臭い腐敗臭)は食べ物が代謝されている時に胃から臭いがでたり、肝臓の病気に由来します。歯科医師が治せるのは硫化水素とメチルメルカプタンの口臭になります。
初回診療ではお口のチェックと口臭測定、診断、指導を行います。口臭の測定には、アビリット社のオーラルクロマを使用します。硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドを計測して、閾値内(国際口臭学会)かどうかをチェックします。
歯周病や虫歯がある人はその治療を先に受ける必要があります。その後、必要によりレーザーを用いて治療します。歯茎や舌にクロロフィリンを配合した薬剤を塗り、レーザーを照射します。薬剤には酸化チタンが反応剤として入っていて、レーザーの反応性を高め、効率よく薬剤を作用させます。レーザー治療は患部を焼くイメージがありますが、薬剤を短時間で浸透させるために利用します。使用するレーザー光は、薬剤以外には反応しないため、火傷をするなどの心配は全くありません。
口臭治療の効果は目で見えるものではありませんので口臭測定器(オーラルクロマ)を使用して計測する事で効果を確認しています。殆どの方が2回目には数値が下がっています。しかし、ジメチルサルファイドの高い方は内臓疾患、耳鼻咽喉科領域である場合も考えられますので、該当する科を受診する必要があります。また内服しているお薬が影響する場合もあります。口臭治療の対象はお口の中が原因の臭いになります。
口臭を測定しても、計測値が上がらず判定が「口臭はあるがほとんど臭いを感じない範囲」になっても口臭を感じる方がいらっしゃいます。これは自臭症と言う症状で口臭治療をする必要はありません。
口臭治療の治療費
1) | 初診 口臭測定(カウンセリング込み) | ¥20,000 |
2) | 2回目以降 口臭測定のみ | ¥8,000 |
3) | 口臭レーザー治療(初診・再診どちらも) | ¥20,000 |
| | ※料金は全て税別になります。 |
口臭治療は自費治療で、歯石を取るなどの保険治療の組み合わせは混合診療になり、承れません。別の日来院されるか掛かり付けの歯科医院でなら保険診療を受けられます。同日に歯石除去や汚れを取る場合には自費治療になります。
初めに口臭を客観的にメジャーリングするため、口臭の測定を行っております。
測定の前に測定に影響のある以下の事柄について守って頂きたいことがあります。
1) 口臭予防の製品(うがい薬、歯磨き粉、飲み薬、ガム)の使用は前日の夜と当日の朝は中止する。
2) 前の晩は飲酒しない。
3)測定3時間前には飲食と喫煙しない。
※口臭の測定は午前中に測定する方が正確な測定ができます。朝起きてから、水を飲むぐらいで来院されるのが良いです。 起床きてから何にも食べない状態だと、口臭は4時間ほど持続するとの報告があります。
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