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ノンクラスプ義歯
ノンクラスプ義歯(バルブラスト)はアメリカで開発され、欧米を含む世界95ヵ国以上で認められた義歯の材料です。日本では2008年4月9日(認証番号220ADBZX00061000)薬事認証されています。ノンクラスプ義歯とは部分義歯に金属のクラスプ(バネ、留め金)を使用しない部分義歯のことです。特徴は、金属を使わないので口を開けた時に目立たず、義歯を入れているように見えないことです。素材が半透明なので入れ歯と歯茎の境目が非常にわかりにくいです。普通の義歯は金属のバネが義歯を支えているだけですので、締め付け感や痛い感じがという違和感があります。ハリガネを両手で繰り返し曲げると折れてしまうのと同じように、義歯を支えるクラスプは何度もたわみを繰り返すのでいずれ劣化して折れます。しかしノンクラスプ義歯は面で支えるため、歯の締め付け感も少なく、痛みも出にくく従来の義歯より違和感が軽減されます。さらに、バネ部分や歯茎部分はスーパーポリミアドというナイロン系素材で、劣化が少なく普通の義歯より寿命は長くなります。義歯の沈下防止用のレスト(噛む場所に付ける部品)は金属にするのをお勧めします。噛む力がかかり、壊れやすいためです。しかし、金属アレルギーのある方はバルブラストだけで製作します。
図1 ケース1 83歳の男性の患者様左下の4番目5番目の歯が欠損しています。
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図2 ケース1 咬合面方向から見ました。
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図3 ケース1 「イー」して頂き、撮影しました。
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図4 ケース1 上が一般的な部分入れ歯です。下がノンクラスプ義歯です。
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図5 ケース1 一般的な部分入れ歯の正面観です。
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図6 ケース1 一般的な部分入れ歯の咬合面観です。
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図7 ケース1 一般的な部分入れ歯の側面観です。
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図8 ケース1 ノンクラスプ義歯の正面観です。
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図9 ケース1 ノンクラスプ義歯の咬合面観です。
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図10 ケース1 ノンクラスプ義歯の側面観です。小さい金属がレストです。
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図11 ケース1 ノンクラスプ義歯装着のスマイルラインです。 目立たなく、患者様も満足していました。インプラントではなく、こうした選択もあります。
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図12 ケース2 「Iバーパシャル」と言って、バネが目立たない部分入れ歯です。金属だと目立ってしまいますね。
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図13 ケース2 ノンクラスプ義歯装着した状態です。
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図14 ケース3 部分入れ歯を入れた状態です。
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図15 ケース3 ノンクラスプ義歯装着のスマイルラインです。
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副作用 リスク
4〜5年使用するとへたって来て、保持力が弱くなります。また歯茎が吸収して入れ歯に隙間ができてきて、修理する場合、口の中で修理用のレジを使用するとその部分は堅くなります。またバネの部分が壊れた場合は、ノンクラスプデンチャーを製作している技工所で修理する必要があり、10日程かかります。
費用
費用は欠損した本数やバネやレストの数により変わります。それぞれの方の状態により、材料を変えて2度型を取る必要があります。個人の状況に違いがあるので費用はおよそ8〜20万円です。ケース1は2歯欠損、金属のレスト2ヵ所で10万円 ケース2は8歯欠損の金属のレスト2ヵ所で16万円 ケース3は5歯欠損で金属のレスト1ヵ所で12万円でした。
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